店長のひとり言 part4「チンパンジーのお返し」

チンパンジーのお返し 〜利己的な遺伝子

 

20年ほど前に、リチャード・ドーキンスっていう生物学者が『利己的な遺伝子』という本を書いたんだけど、非常にセンセーショナルなるだったんですよ。それは、我々はセルフィッシュ・ジーンズという利己的な遺伝子というものに左右されていて、生物は自分の遺伝子を残すためにあらゆることをさせられているって。おおよそは当たってるよね。

 

たとえば、人の情、助け合い、共存共栄、ボランティアだとか奉仕とかって、一見、他人のことを思いやるような話だけど、実はちゃんと見返りがあって、めぐりめぐって自分の利益になるっていうところが出発点だ、というわけ。そういう部分で利己的だって述べてる。遺伝子が自分の遺伝子を残すためにあらゆる算段をする、計画をする。だから、何かをしてもらった方は恩義に感じたり、「ありがとう」って感謝を感じるようになってるって。

 

チンパンジーって、たまに肉を食べるんです。ふだんは果物とか木の実を食べてるけど、たまにね。肉は高タンパク質で、大のごちそう。サルをつかまえて、その肉を食べる。動いていない植物や実はポンポン簡単に採れるけど、リスクを背負ってサルを獲る。相手だって攻撃するからケガをする可能性もあるし、つかまっちゃえば死ぬし。でも、たまにはどうしても必要になる。そして、それを美味しいと感じる。
 さっきの食物連鎖の話と関係していて、肉を食べる方が効率的だとわかってるから、美味しいって感じる。「利己的な遺伝子」というのは、そう解釈するんですね。

 

それで、チンパンジーはサルを捕まえると、自分一人じゃ全部は食べられないわけですよ。何キロかの肉があるけど、胃袋が小さいから。それで、食べたそうなチンパンジーがいると、分け与えるんです。そうすると、食べたいと思っているチンパンジーにしてみると、10ある肉のうちの2をもらっても、お腹がすいてて食べたいと思ったときにもらった2は、4とか5とか、6に感じる。あげた方はもうお腹いっぱいだから、2は2でしかない。2しかあげてないって感覚があるわけですよ。

 

そして、もらった方が次に自分でサルを捕まえたときには2を返すんじゃなくて、記憶に残っている4とか5を返すんです。すると、最初にあげた方にとっては差し引き2とか3とか、プラスになる。こんなふうに、あげたりもらったりして、合理的だというわけです。
 それがダーウィンの『進化論』で、うまいシステムが生き残り、そういうシステムを構築しなかったものが絶滅するわけですよ。それで、何千種、何万種と絶滅した。人のシステムがいま、頂点に立っているというのは、利己的な遺伝子のなせるワザだということなんです。

 

僕は、これも無常の世界だなと思っちゃうわけですよ。ヒトの世界ってそうなんだって、15年ぐらい前から思ってた。『進化論』は目に見えるものばかりで説明する。遺伝子なんかはまだ目に見える。でも、その先は説明できない。目に見えないものが確実になる世界っていうのがあるって、ここ何年か、強烈に思ってる。人の意識も、目に見えないけど大きなエネルギー。偶然の必然性というのかな、やっぱり必然的に物事があるような気がする。

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